退職金制度の見直しと中小企業の問題解決

中小企業退職金共済制度 その5

中小企業退職金共済制度のデメリット

長期勤続優遇

加入して掛金の納付月数が3年6ヶ月以下の場合は、運用利息は加算されない仕組みとなっています。
また1年未満での納付で退職した場合には掛け捨てとなってしまいます。

 

中退共

 

剰余金が損失の補填に使われる

中小企業退職金共済制度は運用環境の悪化により巨大な損失を計上し、その対策として平成14年に予定運用利回りを3.0%から1.0%に低下させ、現在も1.0%のままです。
平成15年・16年と2年間で945億円の利益を出し、それでも累積欠損額は2271億円計上しましたが、平成17年には1416億円の利益を出し累積欠損額は854億円まで減少し、現在の運用実績であれば累積欠損額がなくなるのは先のことではないと考えます。
しかし留意していただきたいのは、運用の結果剰余金が発生した場合には、その半分は付加退職金として従業員に通常の退職金とは別に上乗せされて分配されますが、残りの半分は過去の損失の穴埋め、つまり累積欠損の補填に使われてしまう仕組みとなっていることを確認しておく必要があります。

 

事業主側のデメリット

従業員にはいろいろな辞め方をする人がいますが、たとえ会社に対して不利益を与えて退職したとしても、退職事由に関わらず退職金が支払われてしまいます。
懲戒解雇の場合は、事業主が減額の申出をすることができますが、減額分は事業主に返還されず中小企業退職金共済制度全体の支払資金に繰り入れられることになります。

 

従業員側のデメリット

中小企業退職金共済は確定拠出型なので、運用利率の変更により退職金の受取額が変わります。
よって中小企業退職金共済からいくらの退職金が支払われるかの正確な金額は退職時点にならないとわかりません。しかし、ある程度の予想額は確認することが出来ます。